皆さんの普段の食事、きちんと栄養は摂れていますか?
何だか最近やせてきた、活力がなくなってきた・・・
と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな「低栄養」についてのコラムです。
〇低栄養とは?
【こんな事思い当たりませんか?】
・食欲が落ちている
・朝食を抜かしがち、食べる回数の減少
・1回の食事量が減ってきた
・魚・卵などのたんぱく質類をあまり食べていない。
・体重が減ってきている
・活力がわかず、疲れやすくなった
・握力が弱くなった
上記に1つでも当てはまった方、実は「低栄養状態」かもしれません…!
一般に「低栄養状態」とは
栄養素の摂取が生体の必要量より少ないときに起こる体の状態。
健康的に生きるために必要な量の栄養素が摂れていない状態を指します。
その中でも特に、たんぱく質とエネルギーが充分に摂れていない状態のことを「PEM(Protein energy malnutrition):たんぱく質・エネルギー欠乏(症)」といいます。
一般に高齢になると、食事の量が少なくなり、あっさりしたものを好むようになるため、食事に偏りが生じやすくなります。
このような食生活を長く続けると、たんぱく質やエネルギーが不足し、PEMとなるリスクが高まります。
また果物や生野菜・肉類をあまり食べず、野菜類もよく煮たものしか口にしなくなると、ビタミンやミネラル類も不足しがちとなります。
固いものや繊維質の多いものを食べるのが難しくなるため、食物繊維が足りなくなることもあります。
高齢者では特にPEMが問題となっており、寝たきりの人はその割合が高くなっています。
PEMは、血清のアルブミンの値が一定以下になっているか、また体重がどれくらいの割合で減少しているかといったことから判断されます。
(低栄養 / PEM | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)より)
では、そんな低栄養を予防・改善する食事はどんなのものかを
見ていきましょう!
〇食事で予防・改善!
基本は様々な食品から万遍なく栄養素を摂取する事が大切ですが、特に気にしたいのがたんぱく質量とエネルギー量です。
75歳以降で1日に必要な推定エネルギー必要量は男性で1800~2100kcal、女性で1400~1650kcalとなっています。
また、同年齢で必要なタンパク質の推奨量は男性60g/日、女性50g/日です。
(日本人の食事摂取基準2020年版より)
では何をどのように摂れば、きちんと摂取できるのでしょうか?
★たんぱく質
たんぱく質の摂取量が不足すると筋肉を構成するたんぱく質が分解されエネルギーに分解されるため、筋肉の質や量がより減少してしまいます。
また、たんぱく質は肉・魚・卵・大豆・大豆製品に多く含まれています。
これらを1食で手のひらにのるくらいの量を目安に、組み合わせながら
食べるようにしましょう。
それ以外にも牛乳・乳製品を1日に1回は食べるように心がけましょう!
<福神茶楼オリジナルのたんぱく質豊富レシピ>
・しっとりおから(栄養士レシピVol.137 | サロンのちえ福ぶくろ (fukujinsalon.com))
・納豆入りつくね(栄養士レシピ VOL.104 納豆入りつくね | サロンのちえ福ぶくろ (fukujinsalon.com))
★エネルギー
1回の食事量が低下するとエネルギー量が不足してしまい、低栄養がより進んでしまいます。ここでは簡単にエネルギーアップできる方法をご紹介します。
◎味噌汁にプラス
意外に合うのがごま油やバターの油脂類です。
1gあたりのエネルギー量が多いうえに香りで食欲もアップします!
◎麺類にプラス
そうめんやうどんなどにはごま油やたまご、天かすのトッピングを
エネルギー量だけでなくたんぱく質量もアップできます。
◎間食の利用
一度にたくさんの量を食べる事が出来ない方は3食にこだわらず間食を利用しましょう。
食欲がないときは食べれるものを食べるようにし、ストレスをかけ過ぎない事も大切です!
◎栄養補助食品の利用
必要なエネルギーやたんぱく質、栄養素が調整された食品の利用もおすすめです。
◎最後に
エネルギー・たんぱく質の補給ができたら元気な身体づくりのためにも
ウォーキングなどの運動も行うようにしましょう♪
また、食欲がない時はたんぱく質・ミネラル・ビタミンが豊富なおかずから食べるなど
食べ方にも工夫をしましょう。
<参考文献>
・食からはじめる!フレイル予防~健康寿命を伸ばすために~ | ストーリー | 味の素グループ (ajinomoto.co.jp)