薬が飲み込みにくいと思ったら!? 嚥下障害について知ろう!
遅く来た梅雨もやっと終わり、夏真っ盛りです!
梅雨時期~夏は脳梗塞などの脳血管疾患のリスクが高まる季節ですが、
今回はその後遺症としてよく知られる『嚥下障害』についてお話ししたいと思います。
嚥下(えんげ)とはいわゆる『食物を飲み込む』ということで、食物を口の中に取り込み、
食塊を口腔から咽頭へ送り込み、さらに咽頭から食道・胃に送り込む一連の動作からなります。
これらの動作に関わる器官の不具合により、嚥下障害が起こることがあります。
嚥下障害が起こると、食物が食べにくくなることで栄養状態が悪くなったり、
食物が気道に流入する『誤嚥』が起こるリスクが高まります。
特に、食塊を咽頭から食道に送り込む動作が上手くいかないと、
誤嚥性肺炎や窒息が起こりやすいと言われています。
嚥下障害の原因としては、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害の他、
咽頭や食道の病変(食道がんなど)、口腔腫瘍、血管の奇形による食道の圧迫、
パーキンソン病、ギラン・バレー症候群などがありますが、
『加齢』もその原因の一つとなっています。
年齢を重ねると、咀嚼力の低下や義歯の使用、唾液量の変化や
粘膜の感覚や味覚の低下などが起こり、嚥下機能が低下することがあり、
『嚥下障害』は誰にでも起こるリスクがあるものと言えます。
高齢の方は服用中の薬の数が多いこともあり、薬や飲み込む際の水で誤嚥が起こることもあります。
飲み込みにくさを感じる場合は、
市販されているゼリー状やペースト状の嚥下補助用オブラートを使用したり、
口腔内崩壊錠、貼付剤、坐薬などに錠型変更できないか
を医師または薬剤師へ確認してみましょう。
また食品については、どのくらいの形態の食品が食べられるかを見極め、
場合によってはペースト状やとろみのついた食事が適応になる場合もあります。
嚥下障害が起こった場合は、『口への取り込み』『咀嚼』『咽頭への送り込み』
『食道・胃への送り込み』のどの段階での嚥下障害なのかを見極めた上で、
適切な食形態を選択する必要があります。
もし飲み込みにくさやむせが気になる方は担当医へ相談の上、
医療機関で実施している嚥下評価を実施してみることも検討してみてください。
水飲みテストや反復唾液嚥下テスト、嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査を実施することもあります。
習慣的にムセが生じる場合は、お気軽に担当医・薬剤師・または管理栄養士へご相談ください!
参考文献:『薬剤師・管理栄養士のための今日からはじめる薬局栄養指導』
日経メディカル開発 編
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